2024 Audi A1 Fun Cup 最終戦 ~富士~

2024 Audi A1 Fun Cup 最終戦 ~富士~

 

年5戦で戦うAudi A1 Fun Cupの最終戦が、2024年11月3日、静岡県の富士スピードウェイで開催されました。

午前中に行われた予選では、#111 東海林広貴が第4戦に続いて2戦連続のポールポジションを獲得。午後の決勝レースでも#111 東海林は速さを見せますが、マシントラブルによりポジションを下げ、2番手で追走していた#107 野田 望が初勝利を手にしました。

第4戦を終えた時点で、シリーズポイントは#102 森 愼一が74点でトップ。これを#111 東海林広貴が65点、#104 飯島宗久が60点で追う展開です。この最終戦で#102 森が二人よりも前でゴールすればシリーズチャンピオンが決まりますが、#111 東海林、#104 飯島が#102 森より前でフィニッシュすれば、二人にもタイトル獲得の可能性が残されています。

 

前日とは打って変わって、秋晴れの富士スピードウェイでは、8時ちょうどから、12台のAudi A1 Fun Cup Carが公式予選に挑みました。前日の雨でコースには濡れた部分が残っており、20分間のセッション最後までベストタイム更新が続く展開になりました。

 

まずは2周目に#111 東海林が2分15秒552をマークしてクラストップに踊り出ると、3周目には#114 並木重和が2分15秒368でトップに浮上。4周目には#104 飯島が2分15秒179でトップを奪います。しかしその直後、#111 東海林が2分14秒698を叩き出して、トップに返り咲きました。その後も#111 東海林は5周目に2分14秒022、8周目に2分13秒968とベストタイムを更新し続け、今季2度目のポールポジションを獲得しました。

 

2番手には、やはり8周目に自己ベストの2分14秒528をマークした#106 彦田訓昌、3番手には2分14秒855の#107 野田 望が続きました。シリーズチャンピオンを争う#102 森は2分15秒246で6番手、#104 飯島は2分15秒179で5番手でした。

 

予選が終了してわずか2時間後の10時25分には、10周の決勝レースが始まりました。1周のフォーメーションラップを終えた各マシンが自身のスターティンググリッドに戻り、レッドシグナルが消えるとともに戦いの火蓋が切られました。

 

スタートでは、クラストップの#111 東海林とともに、スタートの練習を重ねてきたというクラス3番手の#107 野田が見事な走り出しを決めます。オープニングを終え、メインストレートに戻った時点で、#111 東海林がトップ。これに、#107 野田、#104 飯島、#114 並木、#106 彦田、#102 森の順で続きました。

 

レース序盤から中盤にかけては、トップを快走する#111 東海林を#107 野田が追う一方、その後方では激しい上位争いが繰り広げられました。2周目には、4番手の#114 並木が、前を走る#104 飯島をとらえて3位にポジションをアップ。続く3周目には、#106 彦田と#102 森も#104 飯島をオーバーテイクし、それぞれ4位と5位に順位を上げました。

 

さらに6周目には、5番手の#102 森が#106 彦田を抜いて4位に浮上します。ただし、このポジションのままゴールすると、シリーズチャンピオンの座は#111 東海林が手に入れることになり、#102 森としてはなんとしても2番手までポジションを上げたいところでした。

すると7周目、このまま逃げ切るかと思われた#111 東海林をトラブルが襲います。メインストレートエンドのブレーキングで突然ABSが効かなくなり、#111 東海林は1コーナーをオーバーラン。さらに同じ周のダンロップでも止まり切れず、3位にポジションを落としてしまうのでした。その後も厳しい走りを強いられた#111 東海林でしたが、絶妙なブレーキにより、ゴールを目指すことを諦めませんでした。

#111 東海林の後退により、#107 野田がトップに浮上し、#114 並木が2位に。#111 東海林、#102 森、#106 彦田の3台は3位争いの集団を形成し、一触即発の状況に。案の定、9周目のAコーナーで#102 森、#106 彦田が接触し、その隙に#104 飯島が2台をオーバーテイクして4位にポジションアップ。#106 彦田は5番手をキープしましたが、#102 森は6番手まで順位を落としてしまいました。

10周のレースはそのままゴールを迎え、参戦2年目の#107 野田が悲願の初勝利を手にしました。2位は#114 並木、3位は#111 東海林が守り抜きました。

レースを終えて、シリーズポイントは#102 森が82点、#111 東海林が80点、#104 飯島が72点となり、参戦5年目の#102 森がシリーズチャンピオンに輝きました。

レース初参戦のビギナーからベテランまで、クリーンでエキサイティングなレースを、和気藹々としたボスピタリティで楽しめるAudi A1 Fun Cup。来る2025年シーズンはさらに活動を広げますので、どうぞお楽しみに!

第6戦〜2位で速さを見せるも、表彰台は幻に