2021 第8戦~2021 AUTOBACS SUPER GT Round 8 FUJIMAKI GROUP FUJI~
Q2進出を果たし、11番グリッドからスタートした#21 Hitotsuyama Audi R8 LMSは、想定外のタイヤグリップの低下や、ドライブスルーペナルティに苦しみながらも17位で完走。今シーズンの8レースをすべて完走し、チームランキング14位で2021年を締めくくりました。
ツインリンクもてぎでの優勝がチームメンバーの自信につながり、モチベーションも高まっているAudi Team Hitotsuyama。シーズン終盤を迎えてマシンの仕上がりも上々ということもあり、2戦連続の入賞を目指し、2021シーズンの最終戦に臨みました。
長いストレートが特徴の富士スピードウェイは、Audi R8 LMSにとって決して得意なサーキットではありませんが、気温の低いこの時期に開催されたことが幸いし、11月27日午前の公式練習ではエンジンが快調に回り、最高速もいつも以上に伸びたこともあって、セッションを10番手で終えます。
Q2進出の手応えを感じたチームは、いつもどおりQ1を川端伸太朗に任せました。Q1 A組に臨んだ川端は10分間のセッションの終盤までタイヤに熱を入れ、セッション終了間際の計測5周目に1分35秒670を叩き出し、4番手の好位置で見事Q1突破を果たしました。
続くQ2を担当した篠原拓朗は、計測4周目に1分36秒705をマークし、さらにもう1周、タイムアタックを続けます。最終コーナーでマシンを滑らせて若干タイムをロスしたものの、自己ベストを更新する1分36秒048で11番グリッドを手に入れました。
翌11月28日午後1時、快晴に恵まれた富士スピードウェイにて、300kmの決勝レースが始まりました。第6戦のオートポリス、第7戦のもてぎに続き、今回も川端がスタートを担当。オープニングラップで2つポジションを上げて、入賞圏内の9番手とした川端でしたが、しばらくすると左リアタイヤのグリップが低下。それを労りながら走る川端はペースを上げることができず、15周目を終えた時点で15位までポジションを落としてしまいます。
チームは24周を終えたところで川端をピットに入れ、篠原にドライバー交替。ニュータイヤを手に入れたマシンは、篠原のドライブによりふたたび速さを取り戻します。ところが、ピット作業中、ジャッキが降りきらないうちにエンジンが始動してしまったことがピット作業違反となり、篠原にはドライブスルーペナルティが科されてしまいます。これにより篠原は実質19位まで順位を落とすことになりました。しかし、その後の追い上げでポジションを戻し、最終的には17位完走で第8戦を終えました。
このレースを含めて、今シーズンは全レースで完走を果たしたAudi Team Hitotsuyama。入賞は第7戦もてぎでの優勝のみでしたが、チームポイントを42とし、ランキング14位でシーズンを締めくくりました。
ドライバー 川端伸太朗のコメント
富士はR8 LMSにとっては厳しいサーキットなんですが、そこで予選Q1を4位で通過できたことに今年の成長を感じることができました。決勝は路面温度が上がり、タイヤの温度レンジに合わず厳しい展開になりましたが、後半はタイヤを変えていいタイムが出ていました。今シーズン、前半は苦しい思いもしましたが、後半にかけて成長できた部分もあるので、それをこれからに繋げていきたいと思います。来年のことはまだ決まっていませんが、今後も応援していただけるとうれしいです。
ドライバー 篠原拓郎のコメント
決勝のペースに関しては、想定していたよりも良かったと思います。ただ何よりもピット作業中にエンジンを始動するミスにより、ドライブスルーペナルティを受けてしまったことが悔やまれます。少なくともポイント争いができたと思うので、チームや応援してくださったアウディファンに申し訳ないです。初めてのフル参戦で苦しい思いもしましたが、毎戦チームの団結力があがって、前戦では優勝もできてたくさんのことを勉強させていただきました。これからのレース人生に活かしていきたいと思います。