ターボチャージャーとエンジンオイルの意外な関係
皆さんクルマ好きならきっと大好きなターボ(過給器)。
もちろん鋭いアクセルレスポンスが魅力の自然吸気エンジン派の方もいらっしゃるでしょうが、
ターボパワーというライバルあってこそ自然吸気エンジンの良さも際立ちます。
さて、ターボチャージャーという装置ですが、カタツムリのような形をしたタービンハウジングがエンジンに取り付けられ、排気ガスの流れを利用してハウジング内部の羽(排気側はタービンと言います)を回転させています。
そしてその羽(タービン)は同軸で吸気側の羽(吸気側はコンプレッサーと言います)にもつながっていて、燃焼室内部へ強制的に空気を圧送するという仕組みです。
このような小さな扇風機の羽のようなもの(タービン)が高速で回転するわけですが、当然ながらその中心部は回転を支持する主軸ベアリングが使用されています。
主にはスリーブベアリングやメタルベアリングが使用されていますが、高性能車にはさらに回転抵抗が少ないボールベアリングが採用されていたりもします。
前置きが長くなりましたが、ターボチャージャーのタービンは1分間に20万回転にも達します。エンジンの回転数がレッドゾーンでも7000回転くらい、高回転エンジンでも9000回転程度であることを考えると、脅威的な回転数です。なんとエンジン回転数の20~30倍の回転速度!
ではこの超高回転を支えるタービンの主軸ベアリングの潤滑はどうなっているのでしょうか?
TAKUMIモーターオイルは、オイルメーカーですので、、そうです!
エンジンオイルが循環供給され、主軸ベアリングの潤滑を行っているのです!!
そしてポイントとなるのが、ターボチャージャー内部の温度。800℃を超える高温の排気ガスを動力源とするため、タービンハウジング内部やベアリングにもその温度は伝わっていきます。
当然、センターベアリングを潤滑するために供給されるエンジンオイルもその高温にさらされています。
エンジンオイルは留まることなく循環していますが、自然吸気エンジンよりも油温が高くなることは容易に想像ができます。
このことから、ターボ車はエンジンオイルの管理が大切。油温の管理が大切になるのです。
実際、タービンブローの多くは、主軸ベアリング部にスラッジやカーボンが堆積することで、焼き付きなどを起こすことが主な原因です。
ここまでの解説で気が付くことはありませんか。
そうです、ターボ車にお勧めのエンジンオイルが高粘度オイルになるのはこういった事情があるからなのです。
自然吸気エンジンよりも高温になりがちなターボ車のエンジンオイルは、潤滑性能を保持するために高温にさらされても油膜切れしないよう、ある程度の高粘度が推奨されることになるのです。
ターボ車にお乗りの方、ブーストアップしている、タービン交換している、という方は、そのパワーと発生する温度に見合ったエンジンオイルを選択するようにしましょう。
また、発生する熱量に対して、エンジンオイルだけでは冷却できない場合もあります。
走行風の通路確保、容量アップラジエーター、オイルクーラー、インタークーラー等冷却システムにも気を配り、しっかりとエンジンやターボシステムを冷却することが大切です。
TAKUMIモーターオイルでは、ターボ車用に5W-50 、10W-55、10W-60、といった超高粘度エンジンオイルもご用意しております。
▲ 0W-40 / 5W-50 / 10W-40 / 10W-60 ▲
▲ 5W-30 / 5W-40 / 10W-55 / 15W-60 ▲