2023年開幕戦〜危機的状況を乗り越え、初戦を完走で終える
Audi Team Hitotsuyamaは、2023年3月18日〜19日、三重県の鈴鹿サーキットで開催されたENEOS スーパー耐久シリーズ2023 Powered by Hankook 第1戦 「SUZUKA S耐」のST-Zクラスに参戦しました。
新体制で臨んだ2023年の開幕戦は、クラッシュによるレース不出走の危機や、スタート前のパンクといった不運が重なりました。それでもチームが一丸となったおかげで、無事に完走を遂げることができました。
予選
決勝
予選が終わると、チームはマシンのセットアップを本来の21号車に近づけるため深夜2時まで懸命に作業を行いました。そして迎えた19日日曜日、鈴鹿サーキットは雲ひとつない快晴に恵まれました。
午前11時、決勝に向けて、ピットを離れた#21 ベンチャー投資のファンディーノ Audi R8 LMSでしたが、スターティンググリッドまでの走行で、スタートドライバーの神が左リアタイヤの異常を訴えます。パンクの疑いが強く、チームは急場を凌ぐために、スタートで使用できるもう1セットのタイヤに履き替えることを決めます。しかしこのタイヤは前日の予選で酷使したタイヤで、1スティントを走るのは困難なことから、神は1周を終えたところですぐにピットストップ。チームはタイヤ交換とともに、ドライバーを阿野に代えて、#21 ベンチャー投資のファンディーノ Audi R8 LMSをコースに送り出しました。
これにより、すでに序盤から周回遅れとなった#21 ベンチャー投資のファンディーノ Audi R8 LMSにとって、上位を狙うことは厳しくなりました。そこでチームは、お借りした大切なマシンを無事にゴールまで走らせるとともに、マシンに対する各ドライバーの習熟度を高めることに狙いを定めます。第2スティントを担当した阿野は、ときおり2分20秒のラップタイムをマークしながら20周を危なげなく走りきり、ウォーキンショーにマシンを託しました。
ところがウォーキンショーがコースに入ってしばらくすると、立て続けにFCY(フルコースイエロー)となり、2回目のFCYはセーフティカーランに変わるなど、思う存分走ることができない状況に見舞われます。それでもウォーキンショーはチームのベストラップタイムを更新し、山脇にステアリングを委ねました。
山脇が担当した第4スティントでもFCYが1度導入されますが、山脇は2分20秒〜21秒の安定したタイムでラップを重ね、Aドライバーに義務づけられた75分をしっかりと走りきりました。第5スティントはふたたび神が担当。神はすぐにチームベストを2分14秒633に更新し、マシンのセットアップが改善されたことを示すとともに、エースドライバーとしての速さを見せました。
16周を走り終えたところで、1回目の走行で走り足りなかったウォーキンショーに交替。ここからの残り1時間を#21 ベンチャー投資のファンディーノ Audi R8 LMSでたっぷりと走り込むはずでした。しかし、午後4時を過ぎたところで、シケインの手前で複数のマシンが絡むクラッシュが発生。これが原因でレースは赤旗中断となり、40分以上を残してそのままレースは終了となりました。
#21 ベンチャー投資のファンディーノ Audi R8 LMSは、トップから5周遅れのクラス最下位という結果でしたが、出走の危機を乗り越え、無事に完走でレースを終えることができたことは何よりの歓びです。これから次戦の「富士SUPER TEC 24時間レース」に向けてやるべきことがたくさんありますが、上位入賞を目指してしっかり準備を進めて参りますので、引き続き皆さまの応援をよろしくお願いいたします!