2022 Audi A1 Fun Cup Round 4 ~富士~
3月に筑波サーキットで開幕したAudi A1 Fun Cupがいよいよ最終戦を迎え、9月25日、富士スピードウェイで第4戦が開催されました。
午前中に行われた公式予選では、セッション終了間際に#109 藤田真哉が自己ベストタイムを更新してポールポジションを奪取。決勝レースは、ベテランの#105 並木重和が初優勝を飾り、また、#109 藤田がシリーズタイトルを獲得しました。
台風15号が過ぎ去り、ようやく雨の心配から解放された富士スピードウェイでは、富士チャンピオンレース第4戦の1戦としてAudi A1 Fun Cup最終戦が開催されました。このレースに11名がエントリー。レギュラーの9名に加えて、スポット参戦の#110 小林翔と、#111 大野秀昭が表彰台を目指して戦いを繰り広げます。なお、今回は、N1500クラス:1台、N1400クラス:10台、N1000クラス:4台との混走で予選および決勝レースが行われます。
曇り空ながら、ときおり陽が射す落ち着いた天候に恵まれた富士スピードウェイでは、午前11時30分に20分間の公式予選が始まりました。各選手は計測1周目からさっそくタイムアタックを開始。まずは#105 並木重和が2分15秒155をマークし、これをターゲットに#101 斉藤浩徳、#107 森花海、#109 藤田真哉がポールポジションをかけた戦いに加わっていきます。
#105 並木は次の周回でさらにタイムを2分14秒149に縮めトップを維持。これを追う#109 藤田は2分14秒852、#107 森花海は2分14秒950で迫りますが、#105 並木にはわずかに及びません。
セッション後半になると、2分14秒台の上位3ドライバーはともに自己ベストを更新できずにおり、このまま#105 並木のポールポジションが確定するかに思われました。ところが、セッション終了間際、#109 藤田が自己ベストを更新する2分14秒098を叩き出し、トップの座を奪います。「セッションの後半、タイヤのグリップは落ちていましたが、路面コンディションやタイヤにあわせた走りができたので、自己ベストを更新できました」とは#109 藤田。2位は#105 並木、3位は#107 森 花海が続きました。
徐々に青空が広がり始めた富士スピードウェイでは、午後3時40分、今シーズン最後の決勝レースが行われました。N1500クラス、N1400クラス、N1000クラスとの混走となる今回、Audi A1 Fun Cupクラスでポールポジションを獲得した#109 藤田は5列目アウト側の9番グリッド。クラス2番の#105 並木は、N1400クラスの最後尾をあいだに挟むように、6列目アウト側の11番グリッド。そして、クラス3番手の#107 森花海は6列目イン側の12番グリッドと、スタートでの波乱が予想される状況です。
そして注目のスタート。アウト側の#109 藤田と#105 並木が出遅れる一方、イン側の#107 森花海が好スタートを決め、トップで1コーナーへ。さらにクラス4番手スタートの#102 森慎一と5番手スタートの#101 斉藤浩徳がこれに続き、#109 藤田はクラス4位、#105 並木は5番手にポジションを落としてしまうのでした。
このまま逃げ切りたい#107 森花海でしたが、この日、上り調子の#105 並木が怒濤の追い上げを見せることに。2周目には4位、そして、3周目には#109 藤田をかわして3位に。さらに、4周目には#102 森慎一を捉えて、気がつけばトップを走る#107 森花海の背後に攻め寄る#105 並木。その後、2台によるテール・トゥ・ノーズのトップ争いが2周にわたって続きましたが、速さで優る#105 並木がついに6周目に首位に躍り出ました。ここから#105 並木は#107 森花海とのギャップを広げ、勝利を確実なものにしていきます。
一方、#109 藤田は、N1400クラスのマシンに行く手を阻まれ、その間に上位2台との差が広がったことが原因で、3番手に甘んじることに。レースはこのままの順位でファイナルラップを迎え、#105 並木は2位の#107 森花海に2秒471の差をつけて、Audi A1 Fun Cup初優勝を遂げました。一方、#107 森花海が2位、#109 藤田が3位でフィニッシュしたことで、シリーズポイントは#107 森花海が60ポイント、#109 藤田が67ポイントとなり、#109 藤田がシリーズタイトルを獲得しています。
若手とベテランがエキサイティングなバトルを繰り広げた2022年シリーズ。来シーズンはどんなドラマが生まれるのか、今後もAudi A1 Fun Cupの活動にご注目ください。