最終戦~予選のアクシデントを撥ねのけ、6位完走でシーズンを締めくくる

最終戦~予選のアクシデントを撥ねのけ、6位完走でシーズンを締めくくる

Audi Team Hitotsuyamaは、2023年11月11日〜12日、静岡県の富士スピードウェイで開催されたENEOSスーパー耐久シリーズ Supported by BRIDGESTONE 第7戦「S耐ファイナル 富士4時間レース with フジニックフェス」のST-Zクラスに参戦しました。

予選中のアクシデントによりマシンに大きなダメージを被ってしまったものの、メカニックの懸命な作業により、決勝日の未明までにマシンの修復を終えたチームは、4人のドライバーがそれぞれの力を出し切り、6位完走で今シーズンを締めくくりました。

予選

4時間レースとなる富士の最終戦では、3回のドライバー交替が義務づけられています。Audi Team Hitotsuyamaはドライバー4名の体制でレースに参加。Aドライバーの山脇大輔、Bドライバーのショーン・ウォーキンショーのレギュラーメンバーに加えて、CドライバーにはスーパーフォミュラとSUPER GTでダブルタイトルを獲得した宮田莉朋を起用。そして、Dドライバーは阿野雄紀が務めます。

11月11日の13時40分からは、ST-Zクラスを含むグループ1の予選が始まりました。スーパー耐久ではAドライバーとBドライバーの合算タイム順で決勝のスターティンググリッドが決まります。

まずはAドライバーの山脇が15分間のセッションに挑みます。ウェット宣言が出されていたものの、まだレインタイヤを使う必要はないと判断したチームは、スリックタイヤを装着したマシンで山脇をコースに送り出します。山脇はタイヤにしっかりと熱を入れて、3周目からタイムアタックを開始。5周目にマークした1分51秒003のタイムがベストとなります。14時40分からウォーキンショーが挑んだBドライバー予選では、コースコンディションが悪化し、タイヤチョイスに悩まされましたが、チームはあえてスリックタイヤを選択。ウォーキンショーも5周目にベストタイムの1分53秒974をマーク。A/Bドライバーの合算タイムはクラス8番手となりました。

そのあと行われたCドライバー予選では、ウェットコンディションのもと、宮田がこのセッションでクラストップの1分55秒264をマークし、その速さをアピールします。一方、Dドライバーの阿野は2周目の1コーナーでライバルと接触し、マシンの右前を中心にダメージを負いそのままピットへ。この接触に対してスターティンググリッドが4つ降格となるペナルティが科され、#21 ベンチャー投資のファンディーノ Audi R8 LMSは、クラス9番手、総合19番手からのスタートになりました。

決勝

11月12日は前日とは打って変わり、日差しが戻ってきた富士スピードウェイでは、12時30分から4時間の決勝レースが始まりました。前日の予選中にアクシデントでフロント部分や右フロントのサスペンションにダメージを負ったマシンは、メカニックの懸命な作業により決勝日の未明には修復が終わり、#21 ベンチャー投資のファンディーノ Audi R8 LMSは決勝レースのスターティンググリッドに無事辿り着くことができました。

まずはAドライバーの山脇がスタートを担当します。ライバルの多くがBまたはCのプロドライバーというなかで、山脇はいつもどおり着実なドライビングで1時間強、31周を走り、第2ドライバーのウォーキンショーにマシンを委ねます。

クラス10番手でコースに復帰した#21 ベンチャー投資のファンディーノ Audi R8 LMSは、1分50秒台でコンスタントに周回を重ねることで上位に迫ります。そして54周目には#20 ナニワ電装TEAM IMPUL Zをかわして6位に浮上。64周を終えてピットストップを行う時点では4位にポジションを上げました。

第3スティントは阿野が担当。阿野もまたウォーキンショーとほぼ同じ1分50秒台を連発する見事な走りを見せ、この1年での成長ぶりを示すことに。阿野は20周をミスなく走り切り、最終スティントを担当する宮田にステアリングを託しました。

ゴールまで残り1時間10分というところでマシンに乗り込んだ宮田は、“いま日本で一番速いレーサー”の称号どおり、素晴らしいパフォーマンスを見せてくれました。コースに復帰した89周の時点で、#21 ベンチャー投資のファンディーノ Audi R8 LMSは実質6位。その後、実質5位の#20 ナニワ電装TEAM IMPUL Zが最後のピットストップを終えた時点で約56秒のギャップがありました。宮田は103周目にファステストラップをマークするなど速いペースでライバルを追い詰め、もしセーフティカーが導入されることがあれば表彰台が狙える位置に迫りました。最終的にはそのギャップを14秒286まで縮めたところでレースは終了。結果は6位完走と入賞こそ逃しましたが、4人のドライバーが持てる力を存分に発揮することができました。

チーム代表 一ツ山亮次コメント

今シーズンを振り返ると、途中まではアクシデントが目立ってしまいました。それに対してチームメンバー全員が安全に対する意識を新たにして後半戦に臨んだ結果、前回の岡山やこの富士ではチーム本来の力を発揮し、レースらしいレースができたと思います。

シリーズランキングではクラス5位となりましたが、我々より上位のライバルがSUPER GT顔負けのプロドライバーで固めてきている中、我々はジェントルマンメインのドライバーラインナップで奮闘できたと思います。

来シーズンに向けては、現在の体制をベースとしながら、さらに上を狙えるよう準備を進めていこうと考えています。

1年間、応援ありがとうございました。来シーズンも引き続きチームへの応援とご支援をよろしくお願いいたします。

 
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