15W-60エンジンオイルの選び方!ハイチューン車やサーキット走行で検討される理由

TAKMOカープロテクションズ

自動車を大切にする方にとって、エンジンオイル選びは非常に重要な要素の一つと言えるのではないでしょうか。特に、ハイチューン車にお乗りの方や、本格的なサーキット走行を楽しまれる方であれば、過酷な環境からエンジンを保護するために、どのようなオイルを選ぶべきか悩まれることも多いかもしれません。

数あるエンジンオイルの粘度の中でも、本記事では特に超高粘度と呼ばれる「15W-60」に焦点を当てていきます。15W-60のエンジンオイルは、その数値が示す通り、極めて過酷な条件下での使用を想定して設計される傾向があります。日常の街乗りから一歩踏み出し、エンジンに高い負荷をかけるシチュエーションにおいて、なぜこの粘度が選ばれるのか、その特徴や選び方について詳しく解説いたします。

TAKMOカープロテクションズは、”クルマ好きのカーライフを豊かに ”という理念のもと、皆様の多様なニーズにお応えできる製品開発を続けております。超高粘度オイルの特徴を正しく理解し、ご自身の愛車や使用目的に合った最適なオイル選びの参考にしていただければ幸いです。

なお、粘度に関する基本的な考え方については、粘度の選び方の記事でも詳しく解説しておりますので、併せてご覧ください。

15W-60という超高粘度エンジンオイルの数字の意味

エンジンオイルの容器に記載されている「15W-60」といった数値は、SAE規格に基づいた粘度分類を示しています。この数値は、低温時の流動性と高温時の油膜の厚さを表しており、オイルの性格を知る上で欠かせない情報となります。この粘度指数に関するさらに詳しいメカニズムについては、粘度指数の完全ガイドもご参照ください。ここでは、15W-60を構成する2つの数字について個別に見ていきましょう。

低温時の流動性を示す「15W」

左側の「15W」は、低温時の粘度を示しています。「W」はWinterの頭文字であり、寒冷地やエンジン始動時などの低温環境下におけるオイルの柔らかさを表します。数字が小さいほど低温時でもオイルが柔らかく、エンジンの始動性が高まる傾向があります。
一般的に、0Wや5Wといった数値が現代の乗用車では広く普及していますが、15Wはそれらと比較するとベースとなる粘度が高く設定されています。極端な氷点下の寒冷地での使用よりも、比較的高い温度環境からエンジンを保護することを重視した設計であると考えられます。

高温時の油膜の厚さを示す「60」

右側の「60」は、高温時(一般的には100℃の時点)におけるオイルの粘度、つまり油膜の厚さを表しています。数字が大きいほど高温時でもオイルがシャバシャバになりにくく、厚い油膜を保持できる傾向があります。
現在市販されているエンジンオイルの中で「60」という数値は非常に高く、まさに超高粘度に分類されます。油温が大きく上昇するような高回転・高負荷が続く厳しい条件でも、金属部品同士の直接的な接触を防ぐ効果が期待できる数値と言えるでしょう。

近い粘度のエンジンオイルとの位置づけ比較

15W-60という粘度を検討される方は、同時に10W-55や10W-60といった近い粘度のオイルも比較対象にされることが多いかもしれません。それぞれの粘度には特徴があり、目的や使用環境に合わせて選ぶことが大切です。以下の比較表に、それぞれの位置づけの傾向をまとめました。

粘度 低温側の特徴 高温側の特徴 想定される主な用途・傾向
15W-60 ベース粘度が高く、流動性よりも強靭な保護を重視した設定と考えられます。 極めて高い粘度を持ち、過酷な高温下でも分厚い油膜を保持しやすい傾向があります。 本格的なサーキット走行や、熱量の大きいハイチューン車などでの使用に向いていると考えられます。
10W-60 15Wと比較すると、低温時の始動性にやや優れる傾向があります。 15W-60と同様に、高温時における強力な油膜保持性能が期待できます。 高い油膜性能を求めつつ、日常的な始動性も少し考慮したい場合に選ばれる傾向があります。
10W-55 10W-60と同様の低温特性を持ちます。 60ほどの超高粘度ではないものの、高温時の保護性能を高めた設定です。 レスポンスと保護性能のバランスを狙いたいスポーツ走行などで検討されることがあります。

このように、わずかな数字の違いでもオイルの特性は変化します。どれが優れているというわけではなく、エンジンの仕様や走行ステージによって適切な選択が変わってくるという考え方が重要です。

ハイチューン車や本格的なサーキット走行で15W-60が検討される理由

なぜ、このような超高粘度の15W-60が特定のユーザーから支持され、選ばれ続けているのでしょうか。それは、過酷な使用環境においてエンジンを確実に保護したいという強い目的が背景にあるためです。モータースポーツ等で使用されるオイルの考え方については、レーシングオイルと一般オイルの違いでも触れていますが、ここでは15W-60ならではの理由を深掘りします。

高温・高負荷時における油膜保持性能への期待

サーキット走行では、日常の運転とは比較にならないほどエンジンを高回転まで回し続けるため、エンジン内部の温度が急激に上昇します。油温が120℃や130℃を超えるような過酷な状況下では、一般的な粘度のオイルでは熱によって粘度が低下しすぎ、十分な油膜を保てなくなる可能性があります。
さらに、エンジン内部ではピストンやギアなどによってオイルが物理的に切り裂かれる「せん断」という力が絶えず働いています。特に高回転を多用する環境では、このせん断によるダメージが蓄積しやすく、オイルの粘度低下を引き起こす原因の一つと考えられています。超高粘度の15W-60は、元々の油膜が厚く強靭に設計されているため、こうした厳しい熱やせん断にさらされても粘度低下を緩やかにし、高温時でも金属部品を保護する強い油膜を維持することが期待できます。

金属摩耗の抑制と燃焼室の密封性の向上

ターボチャージャーを搭載したハイチューン車や、大排気量のチューニングカーなどでは、エンジン内部で発生する爆発圧力や熱量が非常に大きくなります。分厚い油膜はクッションのような役割を果たし、ピストンやシリンダー、カムシャフトといった重要な金属部品の摩耗を抑制する効果が期待できます。
また、エンジンの出力向上には、燃焼室の高い気密性が欠かせません。ピストンリングとシリンダー壁面の間にはごくわずかな隙間があり、エンジンオイルがこの隙間を埋めるシーリング(密閉)の役割を果たしています。ハイチューン車のように燃焼圧力が高められたエンジンでは、この隙間から未燃焼ガスが抜け出る「ブローバイ」が発生しやすくなります。15W-60のような高粘度オイルは、分厚い油膜によってこの隙間をしっかりと塞ぎ、燃焼エネルギーを逃がしにくくする助けになるかもしれません。

超高粘度オイルだからこそ知っておきたい「合う・合わない」

15W-60という超高粘度オイルは、過酷な条件下で優れた保護性能を発揮する一方で、すべての車に適しているわけではありません。車種や使用条件によっては、その特性がデメリットに感じられる可能性もあることを正直にお伝えしておきます。

燃費やレスポンスへの影響の可能性

例えば、燃費性能を重視したコンパクトカーやエコカー、ハイブリッド車などは、エンジン内部のクリアランス(隙間)が非常に狭く設計されており、0W-16や0W-20といった低粘度オイルが指定されていることがほとんどです。そうした車両に超高粘度の15W-60を使用すると、オイルの粘り気が強すぎるため、エンジンの可動部品にとって大きな抵抗となる可能性があります。
その結果、アクセルを踏んだ際のレスポンスが重く感じられたり、エンジンの回転上昇が鈍くなったりするかもしれません。また、オイルを循環させるためのオイルポンプにも負担がかかり、結果として燃費が悪化する可能性も考えられます。

愛車に合ったオイル選びの重要性

普段の街乗りや買い物、通勤などがメインで、エンジンに高い負荷をかける機会が少ない場合は、標準的な粘度のオイルを選ぶ方が、軽快で快適なドライブを楽しめる傾向があります。15W-60は、あくまでハイチューン車やサーキット走行など、熱量と負荷が規格外に大きい特殊な環境下において真価を発揮する粘度であるという認識を持つことが大切です。

粘度変更時の重要なお知らせ

【取扱説明書の指定が最優先です】

エンジンオイルの粘度や規格を変更する際、最も優先すべきは、自動車メーカーが発行している「取扱説明書」に記載された指定粘度です。エンジンは指定された粘度のオイルを使用することを前提に設計されています。特別なチューニングを施していない車両で、メーカーの指定から大きく外れた超高粘度オイルを使用すると、思わぬ不具合を招く可能性もあります。粘度を変更する場合は、ご自身の車種の仕様や使用条件を十分に確認した上でご判断ください。

TAKMOカープロテクションズ「MICRO TITANIUM MELT 15W-60」のご紹介

ここまで解説してきた超高粘度の特性を踏まえ、TAKMOカープロテクションズでは、ハイチューン車やサーキットユーザーの皆様に向けてMICRO TITANIUM MELTシリーズをラインナップしております。私たちの製品は、”愛車を守る品質。”を追求し、過酷な環境下でもエンジンのパフォーマンスを支えることを目指しています。

X-TREMEシリーズに液化マイクロチタンを添加したモデル

「MICRO TITANIUM MELT 15W-60」は、当ブランドの高性能モデルであるX-TREMEシリーズをベースに、さらに液化マイクロチタンを配合した特別なモデルです。ベースオイルには、ESTER(エステル)、PAO(ポリアルファオレフィン)、そして新世代ベースオイルHIVI(ハイヴィアイ)を絶妙なバランスで配合した100%化学合成油を採用しています。これらのベースオイルは熱に対する安定性が高く、過酷な条件下でも確かな保護性能を発揮するための基盤となっています。API SN規格にも適合しており、最新のエンジン要求性能を満たすスペックを備えています。
X-TREMEシリーズとの詳しい違いや、マイクロチタンシリーズ全体のコンセプトについては、マイクロチタンシリーズの解説の記事にて詳しくご案内しております。

高い清浄性能と優れた油膜保持性能

この製品の大きな特徴の一つが、液化マイクロチタンのスクラブ効果による高い清浄分散性能です。エンジン内部で発生する汚れやスラッジを取り込み、内部をクリーンに保つ効果が期待できます。また、高温時の油膜保持性能をしっかりと確保しており、本格的なレースやサーキット走行に対応し、ハイチューン車での使用にも耐えられるスペックに仕上げています。
このオイルを使用することで、アイドリング時の静粛性の向上や、シルキーな回転フィール、そして金属摩耗の抑制が期待できます。サーキット走行はもとより、日常使いやロングドライブにおいても、高性能エンジンを優しく、そして力強く保護します。
オイル交換の目安は通常5,000km程度を推奨しておりますが、サーキット走行などの過酷な使用状況によって劣化の進行度合いは変動するため、状況に応じた適切なメンテナンスをおすすめいたします。

なお、15W-60以外の高粘度オイルの選択肢として10W-55を検討されている方は、10W-55の選び方の記事も参考になさってください。

購入の前の注意点:20L設定のみのご案内

MICRO TITANIUM 15W-60 20Lにつきましては、現在20Lペール缶のみの設定となっております。ご購入をご検討の際は、容量と保管スペース等をご確認いただけますようお願い申し上げます。頻繁にオイル交換を行うサーキットユーザー様や、複数台の車両を管理されている方には、コストパフォーマンスの面でメリットを感じていただけるかもしれません。

まとめ

今回は、15W-60という超高粘度エンジンオイルの特徴と、ハイチューン車やサーキット走行で選ばれる理由について解説いたしました。極限の環境下でエンジンを保護するための厚い油膜は大きな武器となりますが、同時に車種や用途に合わせた適切な選択が不可欠です。ご自身の愛車に適合するかどうかご不明な点がございましたら、お気軽にオイル適合のお問い合わせフォームよりご相談ください。

TAKMOカープロテクションズの製品は、オンラインショップでの販売に加えて、トヨタ系のカー用品店であるジェームス(https://www.jms-car.com/)の全国約90店舗でも販売されております。お近くの店舗でも、ぜひ当ブランドの品質を直接お確かめください。

 

「TAKUMI(伝統の技術)」から「Modernization(近代化)」へ。

私たちの新たなブランドキャッチコピーである「Car Protections(カープロテクションズ)」は、モーターオイルというエンジンの内部保護から、今回発売した「Premium Glass Coat」によるボディの外部保護まで、愛車をトータルで守り抜くという決意の表れです。

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TAKMO(旧TAKUMIモーターオイル)では、レース用から街乗り用、旧車用まで豊富なラインナップで、お客様の好みに合うエンジンオイル・ギアオイルを各種取り揃えています。

 

【ラインナップの一部をご紹介】

MICRO TITANIUM MELT(マイクロチタン)シリーズ

5W-30/5W-40/10W-55/15W-60

マイクロチタンシリーズは、高品質なベースオイル贅沢に使用し、スポーツ走行からサーキット走行まで耐えうる性能を与えられています。そこに更にマイクロチタン技術によるエンジン保護性能をプラスし、耐久性の向上をも達成。
そのフィーリングは、日常のドライブから長距離クルージングまで、エンジンの「上質さ」を極限まで高め「究極のしなやかさ」を目指したオイルです。高性能エンジンオイル+マイクロチタンによる潤滑性能とエンジン内部クリーニング作用をプラス。愛車を気持ちよく、長く乗りたいユーザー様やハイスペックなお車にお乗りのユーザー様に最適なエンジンオイルです。

 

 

X-TREMEシリーズ(高粘度エンジンオイル)

0W-40/5W-50/10W-40/10W-60

高回転を多用する乗り方、スポーツカーでサーキットを攻める!という方は、燃費よりもパワーが出せ、かつエンジン潤滑保護力が高い高粘度エンジンオイルがお勧めです。ハイパワー車、高性能車、サーキット走行に求められる「極限の純粋な力」追求したモデル。
愛車本来のエンジンパフォーマンスを発揮したい方に最適です。省燃費性能や強い清浄作用をお求めの方には不向きです。

高粘度というのも、あくまでSAE粘度10~20番アップが限界だと考えてください。それ以上の硬いオイルを使用するとオイルの粘度にエンジンパワーが負けてしまい、エンジン回転数の上昇が遅くなりクルマが重く感じるようになります。

5W-30 → 5W-50 or  10W-40  or  10W-50

もちろん、チューニングを施して、エンジンパワーを上げている車両はこの限りではありません。

 

 

0W-16/0W-20/0W-30 (低粘度エンジンオイル)

燃費を重視する乗り方や、始動性が気になる方、国産の高年式スポーツカー(メーカー指定粘度が0W-16/0W-20/0W-30)にお乗りの方は、こちらの低粘度エンジンオイルであるHYBRIDシリーズがお勧めになります。
新型車はぞくぞくと0W-20の粘度指定が増えています。0W-16や0W-20で物足りなさや低粘度すぎる!と感じられる方には、0W-30がお勧めとなります。

ちなみに、HYBRID(ハイブリッド)と言うネーミングですが、ハイブリッド車用と言う訳ではなく、2種類のベースオイル(Gr.3+Gr.4)にハイブリッド処理を行い、製品化したことから名付けられました。ハイブリッド車以外にも使用できます。
また、アメリカ石油協会が認証する世界的なエンジンオイル規格である【API規格】を正式に取得しており、安心してご使用になれます。

 

 

HIGH QUALITYシリーズ(中粘度エンジンオイル)

5W-20/5W-30/5W-40/10W-40

普段は街乗りでサーキットには行かないけど、たまにアクセル多めに踏むよ、という方で、コスパの良い高品質な「万能スペック」エンジンオイルを使いたい!というユーザー様へ最適なエンジンオイルです。
エンジンオイルに求められる性能をバランスよく配合しており、粘度ラインナップも豊富なため、ご自身のおクルマに最適な選択が可能です。
HYBRIDシリーズ同様に、アメリカ石油協会が認証する世界的なエンジンオイル規格である【API規格】を正式に取得しており、安心してご使用になれます。

当社の主力製品でもあります。

「解説は読んだけど、やっぱり自分で選択するのは不安だ…!」という方へ!

 

 

TAKMO(旧TAKUMIモータオイル)では皆さまに合ったオイルや添加剤に関するアドバイスを受け付けております。

 

こちらのリンク【適正オイルのご質問】よりお気軽にお問合せください。

 

TAKMO(旧TAKUMIモータオイル)では、高性能ギアオイルもご用意しております。

 

 

 

MULTI GEAR / RACING GEARシリーズ

75W-90/75W-140/85W-140

一般走行からスポーツ走行まで使用可能なMULTI GEAR シリーズは、主にマニュアルトランスミッションに使用される【GL-4規格】と、主にディファレンシャルギアやトランスファーギアに使用される【GL-5規格】をラインナップ。製品容量も使用しやすい2L缶をご用意しております。
また、より過酷なモータースポーツに使用される方のために、RACING GEAR シリーズもご用意。より高粘度かつ極圧性能を高めたモデルであり「75W-140」と「85W-140」をラインナップしています。用途に合わせての選択が可能です。

 

 

他にも更に

TAKMOケミカルシリーズ

”愛車を守る品質。” の各種添加剤をラインナップ。エンジンオイルや燃料に添加剤を使用することで、ご自身の好みや目的に合わせてエンジンオイルをチューニングすることが可能です。DIYでのクルマいじりの楽しみも増えます。

 

 

TAKMOモーターバイクオイル

TAKMOでは、2輪バイク用のオイルも人気。JASO(日本自動車技術会)が定めた4サイクル二輪車用エンジンオイルの規格であるMA2規格を正式認証しています。マニュアルトランスミッションの2輪バイクに採用される湿式クラッチ搭載車に適しており、高性能な【MA2規格】と一般向けの【MA規格】に分類されますが、TAKMOではより高性能な【MA2規格】を採用しています。
粘度ラインナップはカブなどの小型バイク用に「GP RIDER 5W-30」、中型~大型バイクのツーリング用途に「GP PREMIUM 10W-40」、中型~大型バイクのスポーツ走行向けに「GP RACING 10W-50」をご用意しています。TAKMOは、あらゆるライディングシーンに応えていきます。

 

 

【解説動画】初心者向け〈エンジンオイルの基礎知識〉

 

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